久良工務店ー久良大作のブログ

大工ですが、建築以外のことを綴ります。 建築については「木の家をつくる~土に還る家づくり」へどうぞ。

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スラム化する日本

 今から25年以上前、家が建てるものから買うものになりつつあるなかで、それをショートケーキ住宅と表現したのは建築家の石山修武。バブルがはじまった1986年の本『笑う住宅』を何十年ぶりかに読み返した。「ショートケーキ感覚は今、日本の住宅をおおい尽くし、蔓延している流行病のひとつである。」といい、商品化された住宅が立ち並ぶ新興住宅地の住環境を「それは工業化されたスラムなのだ。」と喝破した。少し長くなるけれども、引用、以下。
 「しかも、このスラムにはある種の住イメージの管理状況が横溢している。百花繚乱のようでいて均質なのだ。住宅地がディズニーランド化している。新興住宅地のすべては珍妙きわまりない商品の集まりだ。庭の樹木、石、草花さえもすべてが商品として流通し消費されている。自然に土地が生み出したモノなど何もない。すべてが移植されている。勿論、家の全体がそうだ。ペットとして生存する動物達もそんな風に見える。庭に飼いならされている犬にも値札が貼付けられている。そんな見方からすれば、この新しいスラムは私たちが近代化のかけ声のもとに排除してきたあの本物のスラムとは全く別物なのだ。あの本物のスラム、バラック住宅が群れをなす環境には貧しさが生み出す必然の自由と言った気配があった。(中略)あれは住まい手による住まい手自身の町づくりでもあった。(中略)今はTVや自動車と同様に各種のカタログを見て買う。町も家も、つまり環境全体が商品として提供され、その一部を買うことになったのだ。しかもその住宅の価格は異常なものだ。 町の全体はそんな商品化されたスラムとして均質化されている。今の日本の住宅、その環境はいわゆる、地域の固有性、歴史性といった自然な概念からは最も遠い存在であると言わねばならないだろう。そしてそこにこそ私達が立ち向かわねばならない問題がある。」
 各々が30年ローンを組んで何千万という大金をつぎ込んででき上がった町並みがスラムであるというのは、なかなか衝撃的だ。それも均質化された、自由を奪われたスラム。そしてそこに住む人々自身はそのことに気づいていないか、うっすらとは気づいてはいても、都合の悪い、嫌な事実には意図的に目を塞いでいる。東京を含む東日本が放射能でかなり汚染されていることに意識的に目をつぶる政府、マスコミ、そしてそこに住む人たち。構図は全く同じだ。日本中どこへ行っても積水ハウス、はるやま、セブンイレブン、ユメタウン、マックスバリュー。日本全体が均質化されている。辺境の地以外、旅の面白さはもはやほとんどない。おまけに震災がれきの広域処理で日本全土を意図的に放射能で均質化しようとする為政者達。これはもはや犯罪。なかなか希望が見えない中で、今後の未来をどう描いてゆけば良いのか途方にくれるけれども、思考停止にだけは陥らぬよう留意。

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